蓬莱泉の米徳酒店

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さわらびのつれづれ

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関谷醸造の吟醸工房から車で5分。奥三河の小さな酒屋、米徳酒店が、蓬莱泉、稲武を中心とする奥三河近辺情報、その他諸々、思いつくままに綴っていきます。kometoku.comの更新情報も随時載せていきますので、蓬莱泉の季節限定商品などをいち早くGetしたい貴方は要チェック!

「さわらびのつれづれ」をよろしくお願い致します。


2009年01月08日(Thursday) 『フィンランド:豊かさのメソッド』&『アフリカ・レポート』を読んで [長年日記]

_ 『フィンランド:豊かさのメソッド』&『アフリカ・レポート』を読んで

この年始、以下の2冊の新書を立て続けに読んだ。

1つは、『フィンランド:豊かさのメソッド』

であり、

もう一つは、『アフリカ・レポート ---壊れる国、生きる人々』

である。

まずは、『フィンランド:豊かさのメソッド』から…。

北欧の国、フィンランドと言えば、何を思い浮かべるだろうか?

森と湖、それから白夜、ムーミン、福祉の充実とそれに付随する高い税金…、といった辺りが一般的に思いつくアイテムではないだろうか?

そのような豊かな自然や、充実した福祉に加えて、近年、この国は教育や国際競争力の分野でも、とみに注目を集めている。

実際、経済協力開発機構(OECD)による子供の学力調査で(PISA)で世界ランク1位、そして、世界経済フォーラム(WEF)が発表する国際競争力ランキングでも4年連続して1位の座を守っている。

この本から、学力一位のフィンランド方式の秘訣を探ると…

まずは、学校のクラス規模。一クラス平均が25人程度と少なく、教師の目が各生徒に極め細やかに行き届く。

また、教職は社会的にもステイタスがあり、優秀な人材が小中学校の教員として登用される。教師の質は極めて高い。

また、詰め込み教育とは一線を画し、生徒が問題意識を持って学習するようなカリキュラムを編成している。要は、暗記中心ではなく、思考能力を育むことに力点を置いている。

……こう書いてみると、この教育政策って、アジアのどこかの島国がまさに取り入れようとしている施策と一致しないだろうか…?

教室に40人以上も詰め込むのはやめて、30人クラスにしようとか、これからの教員はマスター(修士号)は必須だとか、ゆとり教育を推進しよう(まあ、このゆとり教育は曲がり角に来てるらしいけど…)なんて、唱えているわねえ、文科省さん。

フィンランドには、今世界中から、そして特に日本からは数え切れぬ視察団が大挙して訪ねて来ているとのこと。

お互いの社会・文化的差異についてあまり考慮せず、形だけ真似して、「やっぱ上手くいきませんでした〜」なんて事にならないよう、祈るばかりである。

+ + + + +

さて、お次は、『アフリカ・レポート ---壊れる国、生きる人々』について。

国が上手く機能しているフィンランドとは対照的に、アフリカ(この本では、特にサハラ砂漠以南の所謂ブラックアフリカを取り上げている)の悲惨な状況がこれでもか〜と出てくる。

その中で最も印象に残ったジンバブエについて、ここでは取り上げる。

ごく最近のニュースで、ジンバブエでコレラが蔓延して多くの人々が命を落としているという報道があった。この本を読むと、経済・政治が機能していないジンバブエでは、疫病の蔓延もさもありなんという気がして来る…。

英国による長い植民地支配に立ち上がり、1980年に独立を達成したジンバブエ(植民地時代はローデシアと称されていた)。

周辺の他の独立国(モザンビークやアンゴラなど)とは違い、鉱物資源は豊富、鉄道や道路等のインフラも充実、農業基盤も整備され、識字率90%以上と労働力の質も高かった。

植民地時代に築かれたこれら貴重な遺産を引き継ぎ(もちろん植民地支配には負の遺産がないわけではないが)、このまま健全に発展していくだろうと誰もが思っていた。明るい希望に満ちた独立当初だった。

……ところが、時と共に雲行きは怪しくなる。

インフレ率は160,000%を超えるというすざましい数字に達し、経済は破綻を来たす。国民の多くが飢えにさらされる結果となった。

その日の食べ物にも困る生活に耐えられなくなり、何と人口の4分の1が隣国の南アフリカに流出しているという。

その国の失政の大きな要因として、大統領の腐敗がある、とこの本は指摘する。

ジンバブエのムガベ大統領は、独立の志士。独立達成直後は、自分が切り拓いた新しい時代の幕開けに志を熱くしていたのではないかと思う。

しかし、よくある話だが、独立後政権を長く掌握するうち、腐敗が始まる…。

大統領やそのごく側近たちが国の富を独占し、国民の困窮には無関心という現実。

飢餓や疫病で少なからずの自国民が落命しているのにもかかわらず、権力に執着し続ける姿は、やはり許されるべきものではない。

ジンバブエに生きる人々は、何という指導者を持ってしまったのだろう。

この国は今後どうなるのだろう…?

+ + + + +

フィンランドとジンバブエという2つの国の現状を読んで、governance(政府統治)の重要性を改めて認識した。

good governanceなくして、国の発展はありえない。

不況が暗い影を落とすニッポン。

この国のgovernanceのあり様も、今厳しく問われるべきであろう。

(Mrs.Pooh)

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